Fumiya Tanaka

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2021 新年

January 19, 2021

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コロナパンデミックの影響が続いていますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。

昨年の私は主にスタジオと自宅の往復、みなさんと同じように自宅で過ごす時間が多かった一年でした。

コロナパンデミック以降にDJをしたのは3度、ヨーロッパやアメリカ、南米での恒例イベントやギグでのプレイは叶わず、日本でのレギュラーパーティー、毎年恒例の年末年始のDJも諦めることになりました。
実際世界中で活動している現場はほとんどありませんから、物理的に出来なかったのが実情です。

自分の音楽活動だけを考えると感染者数がヨーロッパと比べて少ない、またナイトライフへの規制がゆるい日本に一時帰国し、DJを続ける選択はありました。
ただそれをやるとこちらで生活、活動していることが骨抜きになるし、状況を考えると今はこちらのルールに従いこちらの空気を吸う、音楽を共有する時間が来るのをみなさんと同じように待つことにしました。

ベルリンでの生活、活動は10年になり、DJを始めて27年が経ちましたが、今まで過ごしたことの無い時間と経験、苦悩や喜びが新鮮でもあって、沢山の人が人生について考え多くの事を学んだように、私自身も多くの気づきがありました。
後で振り返って考えてみればこれが一体何だったんだろうと思うのか、大変興味深い時間です。

今は出来ることをやり、続けられるものは継続、変えていくところはモデルチェンジしながら困難すら楽しむ気概を持って進んでいきたいと思います。

長い間音楽を共有出来ていない仲間との再会がいつになるのか分かりませんが、今は健康な状態を出来る限り保ちみなさん元気で過ごしてください。

今年もよろしくお願いします。

If So Remember

December 15, 2020

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曲順は8曲名。
最後は壮大に終わりたい。
時間が経つにつれもっといけるんじゃないかと。
アルバムのマスタリング4ヶ月前にもう1曲トライしたいと思って作った曲がBirth of Perfect Club。
その曲と差し替えになったのがこれ。

アルバム収録予定曲だったし収まるところが無ければボツだろうと。
今年になってDance Tonightをリリースしようとなった時にこの曲をダブルAサイドでまとめるのが収まり良いと、落ち着くところに落ち着いた。

オリジナルは10分30秒のロングトラック。
EPは曲数がある方が良いし、短く編集したバージョンをAA1、アレンジし直したバージョンをAA2に。

ラベルのデザインには手書きとバンドをやってた頃の写真を入れてみた。

定期的にあったギグは唯一の楽しみだったし、絶望してた自分の残された唯一の居場所だった。
音楽は裏切らなかったし、バンドは自然消滅したが、居場所はクラブ、古着屋に変わっていった。

懐かしい。

いい音楽は必然があって生まれる

November 24, 2020

PERL124CD_small_small.jpegいい音楽は必然があって生まれます。必然が無いといい音楽は生まれません。

日常的な取り組みは必然で、没頭する作業はそのプロセスが正しいから没頭するのであって、偶然と思われるようなことが重なることもありますが、それは必然と捉えるのが正しく、必然であるが故作品は作者を導き、作者の手を離れ固有の運動をします。

成り行きが正しい中出現する音楽は必然であり、その音楽は必然的に未来を作る、その未来は予測不可能ですが、それは既に織りこみ済みで、そうなると定められています。
ポジティブであろうがネガティヴであろうが迂回しようが遠回りであろうがそうなると既に定められているからにはそのままを全て受け入れる、それで充分ですが、その現実を肯定したり否定しながらまた新たな切り口をさし示す、それが価値のある音楽で、それは未来を導き誰かや社会に働きます。

作品はやがて使い古され忘れ去られますが、自然に引き継がれたものが姿や形を変え未来を担います。
自分のためだけの音楽はつまらない、これまで以上に社会や仲間、誰かための音楽を作りたいと強く思います。

最後に10数年ぶりに再会した友達が書いているnoteを紹介します。
彼女は昔CHAOSに来ていた人達に私と同じようにこのアルバムを聴いてほしいと願って記事を書き残してくれました。
面白い記事がたくさんあるので是非読んでください。

https://note.com/sugersweet0416/n/n0ccaa6861051

Right Moment

December 16, 2019

このアルバムのレコーディングでやったことは大きく二つです。
作品のインスピレーションやアイデアを湧き出るがままにリミッターをかけずバイアスを取り払って音に出し切ること、もう一つは詰めの段階で再調整に時間をかけることでした。
連鎖的に広がっていくアイデアとインスピレーションを丁寧に拾いあげ、勢いだけでは表現出来ない緻密さを再調整に求めました。

緻密さとダイナミックさを兼ね備える音楽は素晴らしいと思います。そんな音楽を作ることが出来る力量は求め続けたいと思います。

少しはその域に達することが以前よりも出来ているのではないかという手ごたえと、それが正しいのか時には道草もしながらこれからも曲作りに没頭していきたいと思っています。

収録曲は各地で2017年から五月雨式にプレイしていました。既に聞いたことのある人はいると思います。
レーベルからもクラブでプレイしていた曲を尋ねられたところからリリースの話しは始まりました。
自身の楽曲とDJの相関関係が強くなってきているのでそれが作品に強く現れてきています。そうなるとまた別のことも始めたくなる。でも今はこのアプローチとメソッドを突き詰めながら作品のクオリティーを上げることに集中していきたいと思っています。

出来上がる怖さはあります。でも今はアルバムに収録された曲をみなさんと共有出来ることを喜びたいと思っています。

選曲とは

October 30, 2019

現場での対応をベストにする為の準備のひとつに選曲があります。

若い頃の私は当日に選曲を始めることがよくあり、家を出発する直前まで選曲が続く、または選曲が終わらないでそのまま出かけて本番なんてこともありました。

現在の私はDJの前日までにある程度終わらせ、前日はまとめる作業だけにし心身のリフレッシュに時間を使います。
現在の準備パターンにはここ15年ぐらいで少しずつシフトしていきましたが、どういうDJをしたいか、それによっては選曲に費やす時間が増えます。

根本的にいちから作っていく場合にはほとんど全てのバイナルを対象に1枚ずつ聞き返す作業をしますが、この場合は長期的に少しずつ時間をかけて終わらせていきます。1年ぐらいは時間がかかりますが、バイナルが整理される意味合いもあり、頭の中も整理されます。

その都度プランを練り直していく選曲が普段のやり方で、自分の手持ちのバイナルの中から今回の方針に近いバイナルが置いてある場所を重点的に、そこから更に連鎖的に探していくやり方でバイナルを集めていきます。

練り直しには具体的なアイデアとイメージを持って進めますが、そのアイデアは突然降って湧くようなものではなく、DJを続けていく中で連鎖的に出てくるテーマみたいなもので、普遍的でもあります。
インスピレーションは新しいバイナルや10年以上前のバイナルなど多岐に渡るところからヒントを得ています。私より音楽が先行しているのは言うまでもなく、今のところはインスピレーションは続いています。
そのイメージと実際の現場が合えばうまくいく可能性は上がりますが、それたけのことで、結局は現場でどう対応するかにかかっています。元も子もありませんが。

まとめる作業で1番厄介なのはどのバイナルを持って行かないことにするか、どれを諦めるかです。
持っていくのを諦めたバイナルが結果的に必要だったり、持っていくのを諦めなかったバイナルが結果的に必要で無かったり、やってみて分かります。

ただ往々にして諦めるかどうか迷ったバイナルはきっぱり持って行くのを諦めるのがいいように思います。

既にバイナルケースいっぱいのバイナルが選曲済みです。手持ちの中から現場で対応するには充分なバイナルを既に準備しています。持っていったバイナルで考えて工夫して使う、これを繰り返すことで現場での対応力を少しずつ磨いていきます。

事前に選曲の準備をしているのは、現場で自信を持って対応する為とも言えます。